IT/電子行政に関する各党公約比較(2013年参議院選挙)

参議院選挙に当たって主要政党が発表した公約等のうち、IT、情報通信および電子行政に関連する記述をまとめました。公約の文面を見る限り、各分野でのIT/ICT利活用について最も積極的に言及しているのは公明党とみんなの党です。マイナンバーについては、日本維新の会とみんなの党が積極的な活用、日本共産党と社会民主党は導入反対の立場を表明しています。なお、生活の党、みどりの風は、公約の中でIT/電子行政について明確な言及がなかったため、一覧表に掲載しておりません。

各党の政策・公約の詳細については、それぞれの党のウェブサイト等をご覧ください。


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主要政党のIT/電子行政関連公約の整理表

  自由ジユウ民主党ミンシュトウ 公明党コウメイトウ 民主党ミンシュトウ
エネルギー・環境カンキョウ 省エネ・再エネ・蓄電池・燃料電池等を活かした分散型エネルギーシステムの普及拡大を図るとともに、世界最高水準のスマート・コミュニティや原子力技術等のインフラ輸出の支援体制を強化します。 電力システム改革の着実な実行により、電力産業・市場を活性化させます。エネルギーの需要を無理なくスマートにコントロールする「エネルギーマネジメント」を、家庭や中小企業などの消費者が利用できるようにします。そのために、多様な料金メニュー、サービス、電源の種類等を選べるよう、スマートメーターの導入促進、スマートグリッド(次世代送電網)の構築等を積極的に推進し、イノベーションを創出します。 省エネルギー社会、地産地消の分散型エネルギー社会を実現し、地球温暖化対策をさらに進めるため、太陽光・風力・バイオマス・地熱・水力・海洋資源などの再生可能エネルギーを拡大し、燃料電池・蓄電池・スマートグリッドなどの省エネルギー技術を飛躍的に普及させます。
雇用コヨウ所得ショトク向上コウジョウ 「テレワーク」「農商工連携」「キャリア教育」等の推進により、高齢者も若者も、女性も男性も、障害を抱える方も、ライフステージごとの生活スタイルに応じて働ける地域雇用の場を創出します。 個人のライフスタイルに応じた多様な働き方を促進するため、フルタイムの正社員が一定の期間だけ短時間で働く短時間正社員制度を拡充します。また、自宅や外出先に居ながらICTを活用して仕事を行うテレワークや在宅勤務の導入などを促進します。  
ICT産業サンギョウ振興シンコウ      
医療イリョウ介護カイゴ   安価で使いやすいロボット介護機器等を普及させます。そのために研究開発、リース等による支援を推進します。また、個人が医療データを管理・活用することにより、質の高い健康管理と、医療提供の効率化を推進できるよう、保健・医療情報等のデータベース化やICT化(情報通信技術)を進めます。  
地域チイキ基盤キバン整備セイビ
地域チイキ活性化カッセイカ
研究開発機能、データセンター等の地方移転などバックアップ体制を促進します。 ICT関連技術を活用して遠隔医療を確立。児童や高齢者の見守り体制の整備、防災情報提供などの取り組みを推進し、地域住民が安全・安心を実感できる環境をめざします。特に、ブロードバンドと防災・医療等の公共的アプリケーションとの一体的整備を推進し、情報格差の早期解消に取り組みます。  
情報ジョウホウバリアフリー、
格差カクサ是正ゼセイ
     
国際コクサイ競争力キョウソウリョク     研究大学の増強、国際的な研究拠点の充実、研究者の処遇改善などの研究基盤整備を行い、再生医療、バイオ、ICT(情報通信技術)等のイノベーションの推進、海洋、宇宙の開発・利用を進めます。
教育キョウイク人材ジンザイ育成イクセイ 基礎学力の向上とともに、英語教育の抜本改革、理数教育の刷新、ICT教育の充実を図ります。 教育ニーズの多様化に対応するために、電子黒板をはじめとしたICTを利用した教育プログラムを普及させます。また、特別支援教育でのマルチメディアデイジー教科書の導入を促進するなど、教科書のバリアフリー化を進めます。 ICT(情報通信技術)の利用を促進し、すべての小・中・特別支援学校へのネットワーク基盤環境の整備等に取り組みます。
治安チアン安全アンゼン保障ホショウ コンピュータやインターネットへの不正侵入、データ破壊、情報漏洩などへの対策(サイバーセキュリティ)を強化します。   専守防衛の原則の下、動的防衛力の強化、南西重視、サイバー空間・宇宙・海洋でのリスク対応、インテリジェンスの強化やNSCの設立など、安全保障体制の充実をはかります。
マイナンバー、
電子デンシ行政ギョウセイ
     
情報ジョウホウ通信ツウシン行政ギョウセイ      

  日本ニホン維新イシンカイ みんなのトウ 日本ニホン共産キョウサントウ 社会シャカイ民主党ミンシュトウ
エネルギー・環境カンキョウ ICT(情報通信技術)を活用し、世界最高水準のエネルギー使用の効率化を実現する。 スマートグリッド・スマートメーターの推進、計画値方式の導入、卸電力市場改革により、需要者・供給者が互換的に電力を取引する市場を形成。
地域分散型エネルギーシステム(地産地消)への転換を図るため、地域における住民・企業・金融機関・専門家・自治体の連携体制の構築や住民と地元企業が主役のエネルギービジョン策定、スマートシティ・スマートコミュニティの導入によるまちづくりを支援する。
  脱原発を進めると同時に、再生可能エネルギーの割合を2050年までに100%を目指します。スマートグリッド(次世代送電網)の普及をはかるとともに電力会社の地域独占体制を見直し、市民参加型・地域自給型のエネルギーシステムを構築します。
雇用コヨウ所得ショトク向上コウジョウ        
ICT産業サンギョウ振興シンコウ   通信、放送、IT分野で世界的に通用する企業を育成。規制と裁量行政によって歪められてきた市場、消費者の利便性を軽視してきた高コストな事業者体質を改め、競争が生まれる環境をつくりだす。    
医療イリョウ介護カイゴ 処方箋のIT化、オンライン化、電子カルテの導入を促進する。
ビッグデータ(匿名医療情報)を活用した疾病対策を促進する。
医療・介護のIT化を推進。レセプトチェックによって医療費のムダ削減を徹底。同時に、個人情報保護に万全を期しつつ、マイナンバー制度を活用し、カルテやレセプトと連動する医療情報データベースを構築。疾病と医療費の動向、受診行動等を的確に把握し、機動的な医療政策に役立てる。    
地域チイキ基盤キバン整備セイビ
地域チイキ活性化カッセイカ
       
情報ジョウホウバリアフリー、
格差カクサ是正ゼセイ
    携帯電話やブロードバンド通信などへのユニバーサルサービスの拡充や障害者の通信手段確保のための配慮をもとめます。
高齢者や障害者にも使いやすい情報通信端末の開発を支援するなど、情報格差の解消をすすめます。
デジタル放送移行を機にテレビの視聴をあきらめた層をふくめた実態把握、きめ細やかな対策・支援をもとめていきます。
 
国際コクサイ競争力キョウソウリョク   基礎研究分野に加え、「国際規格競争」(通信、スマートグリッド、電気自動車、地デジ等)を勝ち抜くための施策を国として推進。ISO(国際標準化機構)、IEC(国際電気標準会議)等における日本の影響力の拡大に努める。    
教育キョウイク人材ジンザイ育成イクセイ       教材費・図書費等の増額、パソコン整備やネットワークなどICT環境の充実をはかります。
治安チアン安全アンゼン保障ホショウ        
マイナンバー、
電子デンシ行政ギョウセイ
マイナンバーの活用により所得、資産を正確に把握し、公正な課税・徴収体制を構築する。 個人認証の精緻化や秘密投票の確保がされた後に、パソコンやスマートフォンを使ったインターネット投票を実現する。 社会保障の給付削減をねらい、国民のプライバシーを危機におとしいれる共通番号(マイナンバー)の導入に反対します。
日本共産党は、個人の人権を脅かす策動を許さず、国民のプライバシー権をまもるため、マイナンバー法の実施中止・撤廃を求めて全力をつくします。
家族構成や住所、所得や年金給付額、病歴などあらゆる個人情報を国家が管理し、監視社会への道を開く「マイナンバー(共通番号)制度」の廃止を強力に求めます。
情報ジョウホウ通信ツウシン行政ギョウセイ     言論・表現の自由にかかわる放送行政の規制は、政府から独立した規制機関が行うのが世界の常識です。総務大臣の監督ではなく、新たに「放送委員会」(独立行政委員会)を設置し、放送行政を規律するように制度改正をもとめます。  

電子行政研究会は、国民利便性の向上を基本的な視座として、わが国電子行政の発展のために引き続き調査研究・提言活動を続けていきます。